[ 2000年05月−interview ]


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食事をご一緒しながらのインタビュー。
安藤さんはドリアとジンジャエール、食後にアメリカンコーヒーをご注文。ドリアはお気に入りらしい。やはりお米粒は基本なのか?

以下、安藤さんの言葉は基本的に「 」で囲ってあります。



□□ まずページにアクセスしていただいてる方々から頂いたものの一部を質問 □□


■ もし共演するならどんな人?

「中山美穂(ドラマで)」

ドラマで共演というイメージに基づく方を挙げられてました。やはり音楽関係では答えにくいのでしょうか?
もう一人挙げられたのですが、その方のお名前は分からず。CMで見かける方だそうです。
しかし、全部キレイなおねーちゃんなのが(笑)。


■ 共演するとしら以下3組のうちどのグループを選び、どんな曲を歌いますか?
   1.ストーンズ
   2.ビートルズ
   3.ドリフターズ

「ドリフターズ」

「俺の曲。」(ギターで安藤さんが入ってとのこと)
「「Annie’s Cafe」とか、真面目にバラードで「いい湯だな」とかいいねえ。郷愁感漂う感じで。」

ドリフターズは技術(音楽の)がとてもしっかりしているそうです。なるほど。
特に荒井注さんのギターは良かったとのこと。荒井さんがお亡くなりになってしまったので(2000年2月9日)、荒井さんの代わりに安藤さんがギターとして入って・・・ということでした。

「あと、個人的にはミックジャガーとギターの弾き語りなんかいいよね。俺がピアノで入って。ストーンズって派手な(曲の)ようで意外とバラードの曲がいいんだよ。」


■ 音楽でない他の道を選んだとしたら、どんな道を選びましたか?

「職人かな。電気屋とか塗装屋とか。何ていうか・・・身体が資本のやつね。」

ガテン系のものですね。
安藤さん御本人も認めてらっしゃるように「アナログ系」の方なのでしょう。勿論どっちが良い悪いというのはありませんが。
(パソコンとかインターネットとかは苦手だそうです。私も再三「ネットにつなぎましょう」とプッシュしているのですが、いつになることやら・・・。そのかわりと言っては何ですが、これからもページの状況や皆様のコメント等は、こまめに印刷したものを安藤さんにお渡し致しますのでご安心下さい。)

「将来的には、戯曲(シナリオ)、作家も興味あり」とのことでした。


■ 今まで様々な壁を乗り越えてきたからこそ今の安藤秀樹が存在するのでしょうが、一番の支えは何ですか?そして「壁の向こう」で何と出会いましたか?

「俺の曲を聴いてくれてる人がいるっていうことを確認できることだよね。」
「曲が、自分が見えないところで歩いていって誰かの元気のもとになってるということが支えだな。」

とある劇団の劇団歌に安藤さんの「せいいっぱい」がなっているそうなんです。そのことは安藤さんは直接知ったわけではなく、人づてに聞いたとのことですが。

「涙を流しながらライブを聴いてくれてる人とか、何かの形で(自分の曲が誰かの)役に立ってるということが支え。」
「やっぱりさ。やめたらそこで終わると思うんだ。壁があったときに、そこで縮こまったら、何かアクションを起こさなければだめなんだよね。」
「(壁にあたったら)まずピアノに向かうとか、遊びに行ってもいいしね。映画を見に行ったり、地元の人と飲んだり、そういうアクションを起こすことが大切だと思う。アクションを起こすことが、情報を聞いたり自分に言い聞かせ問い掛けるひとつの方法なんだ。」
「時なんか過ぎていっちゃうから、何かやらないとという経験を(いままの人生の中で)積んだね。」


■そもそも何故吉川さんに詩を書くことになったのですか?

「「Downtown Hero」までをプロデュースしてくた木崎賢治さんと20歳ぐらいから付き合ってて、その方に詞曲をプロデュースしてもらってたんだよ。」
「ある時、木崎さんが吉川にも携わることになって。」
「吉川とはあるオーディションで出会ったんだよね。(木崎さんを通じてということ以外にも)」
「これからイメージを作る吉川にアイドルじゃないものを求めていて、それで俺に依頼が来て(歌詞を)提供するようになったんだ。」


□□ そして、私からの質問 □□


■ ご自分の職業は何だと思いますか?(何と呼ばれたいですか?)

「う〜ん。やっぱり「アーティスト/芸術家」かな。」
「あと、人を喜ばせる、楽しみを与える「エンターティナー」がいいなあ。」

なるほど。エンターティナーというのは合ってますよね。


■ 人に詞曲を書く時は、ご自分で歌う時と区別して作っていますか?

「(歌詞と曲とが)別に依頼が来るときは、区別して作ってる。遊び心でね。」
「一緒の時は自分の時と変わらない作り方だなあ。」
「詞の時は、曲が既にある場合が多いので、アーティストの雰囲気を見て、その曲を聴いたイメージとあわせて作る。」

人に提供する詞曲の時は、結構安藤さん自身が遊んで(楽しんで)作っていらっしゃるようです。

「(人に提供するものは)自分に出来ないこと、自分に歌えない歌を作るかなあ。」

ともおっしゃっていました。


■ 曲を作る時は、コードから作っていますか? また、よく使うコード進行はありますか?

「メロディから作ってる。鼻歌とかピアノを弾きながら。」
「コードには、こだわりはないなあ。」

ということで、メロディから作るそうです。

「コードから作ると似たようなものになっちゃうから。やっぱり自分の好きなコード(進行)ってあるよね。心地よいというのが。でも、(一般的に)バラードの曲って結構似たようなコード進行のが多いんだよ。最近(お気に入り)で言えば、サザンの「TSUNAMI」の感じかな。」

コードやコード進行って、絶対無意識でも「自分の好み」ってありますからね。私事ですが、私もピアノの師匠に「せろりさんって、本当にコードの好き嫌いがハッキリしてるよねー(笑)」と言われています。


■ 歌詞を作る時に、一番大切にしていることは何ですか?

「誰かが笑ってくる/喜んでくれるような・・・例え別れの歌であっても誰かが思い出として笑ってくれるような・・・そういうことを大切にしてる。」
「夢とか希望とかのあるような・・・ドロドロはいやだなあ・・・救いのないような・・・でも逆もあるけどね・・・。」


■ 数年前とは歌詞も曲も変化していると思いますが、ご自分でどのように変化されたと感じていますか?

「詞は断然広がったよね。(世界が)」
「無い話題はない!って感じで。」
「いろんなことが「有り」だと思う。」

「「Zoo Picnic」から「Mario」ぐらいまでは、自分でも(世界を)絞ってたからね。」
「でも、各アルバム毎にカラーが違うよね。」

「どこかでメッセージが入っているラブソングとしては変化してると思う。」
「今って、曲に何の状況/設定も無いんだ。(それだけ自由に広がった世界で作っている)」
「コードも(昔より)知ったし、ワビもサビもつまんでるような部分もあるよね。」

「より昔より楽しんで作れるようになったな。」


■ 今の年齢だから(またはこれからの年齢だから)歌える曲があると感じますか?(あるとしたらその曲は?)

「40になってからしか歌えないものもあると思う。」
「一人でのライブ(バンドではなく一人で演奏して歌う)が多くなって感じたことは、10代に作ったものも40代のいま作ったものも根底にあるもの、中に流れてる思いは同じなんだなと思う。」
「「きっといつでも」(ライブでしか公表されていない新曲)とか、「大人なフリ」をして作ってないもんね。」
「昔は焦燥感、郷愁感とか、もの足りなさとかがあった。でも、いまはそれらも包み込んで(曲を)書ける。」

「吉川に提供した「A DAY GOOD NIGHT」って、バイト帰りに駅から降りて、駅には酔っ払いとかしかいなくて、疲れきってて、自分はと言えば金にならないようなことをやってる・・・そんな感じの思いがあって作ったんだ。」

「青臭さと共に、その時代でしか歌えない歌というのが(自分の曲の中に)無いから、昔の曲も今でも歌えるんじゃないかなあ。」
「はじめてビリー・ジョエルとかスプリングスティーンとかポリスとかを聴いた時、いい意味で「枯れてる」と思ったんだよね。そういういい意味で枯れてる部分が、昔の自分の曲にもあったから今でも歌えるんじゃないかな。」

確かに、洋楽の歌詞ってすごく「枯れてる」ものが多いですよね。私はビリー・ジョエルを聴いてて「いいよなあ。こういう枯れてる歌詞」と思ったことがあります。安藤さんってどちらかというと、洋楽系統の曲のパターンなのではないかと思います。だから時代や世代をこえて受け入れられるのではないでしょうか。

「これからは、(自分から見た)子供の年代への曲とかが・・・包み込めるようなね・・・これから出てくると思う。」
「今の子供の世代って、常に不安感があると思うんだ。絶対的な安心感がないんだよね。ほら、昔だったら例えば、一流大学を出て一流企業に就職すれば一生安心だっていうのがあったじゃない? 実際そうだったし。でも、今ってそういう「絶対」って言うものが無いんだよね。」
「これからの時代は、「手に職」的なものがある人がいいんじゃないのかなあ。」

と、今後もより一層、曲の世界が広がっていくようです。期待したいですね。


■ 諸事情でライブに来ることの出来ないファンの方へ一言メッセージをお願いします

「俺の方が各地に行けるように頑張ります!」
「(このページの)ライブの模様とか画像とか、そういう情報を見て、現在の俺の横顔を見て下さい。」
とのことでした。


□□ 雑 談 へ □□


ひととおり用意した質問が終わって、雑談へと入ります。
その中のものを。(書けるものだけ・・・)


■ 夜中はキツイ ■

「俺って夜中以外は声出るんだよね。カラオケに行くと、夜中1時ぐらいまでは声出るんだけど、1時以降になると声出なくなるもんな。うわーっ。俺って歌下手だなあ!って(笑)。一度、1時過ぎてカラオケで「さよならいとしのBaby Blues」を歌ったんだけど下手だったよなー(笑)。」

最近、夜遅くまで起きているのが辛くなったとのこと。(明け方まで飲んで始発電車で帰るというようなパターン)。35歳を過ぎたらガクッとくるそうです。


■ お酒 ■

そういえば、お酒は何を飲まれるんですか?という私の質問に

「ん〜。何でも。最近は、ビールと焼酎が多いかなあ。」とのこと。

昔はバーボンをストレートで、とかだったらしいです(笑)。


■ 衝撃! 車庫事件(笑) ■

ギリギリこれは書いてもいいかな?と・・・。(書けない話も多かった・・・)


ある時、安藤さんはお一人で(ラジオ番組のために)新幹線に乗っていた。
そして、終点の駅も近くなり「チャリラリラン〜」と音楽とアナウンスが流れた。(新幹線は、駅が近くなると音楽と共にアナウンスされる)
それを聞いた安藤さん、「お、そろそろ降りる支度しなきゃ。」と、トイレへ。
トイレから出てすぐに降りるつもりだったので、リュックとか荷物は全て持っていった。
しかし、その日に限って、長い時間を要するトイレタイムだった(ご想像下さい)。

「ふ〜」・・・やっとのことでトイレから出た安藤さん。
ふと外を見ると、何だか見慣れない風景を走っている電車。

あれ?と思っていると・・・何と電車は車庫へ到着してしまった。
そう、トイレに入っている間に乗客は全員降りて、電車は回送となって車庫へ行ってしまったのだ。

慌てて「ドンドン!」とドアを叩く安藤さん。
どこからか車掌さんが飛んできた。

「どこから入ったんですか?! いままでどこに隠れてたんですか?!」と質問される安藤さん。
そんなこと言われたって、きちんと切符買って入って、いままでトイレにいたんだよ〜。

釈明したものの、結局、車掌室のような部屋に連れて行かされて始末書のようなものを書かされた安藤さんでした。

その事件以降、安藤スタッフの間では、トイレに行くことを「車庫に行く」と言っているそうです。
(オチ終わり(笑))



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